家を建てること。それはあなたにとっても、あなたの家族にとっても、たいへん大きなことです。 自分の一生をそこに預けると言っても言い過ぎではありません。
働いて得た大切なお金をかけるのです。1万円のものを買うか買わないかを色々調べて悩むのですから、その2000倍、3000倍のエネルギーでこだわって当然です。 どんな家であるかによって暮らしも全く異なります。もっとよりよい、自分らしい、しかもより安価な方法があるのではないか、悩んで当然です。
最近では木造住宅の構造材は「プレカット」といって工場で工作機械によって加工することが一般的になっています。 しかし、わたしたちは「大工の手刻み(手加工)」にこだわります。
木を1本1本選別し、それぞれの木のねじれ、曲がり、歪みといった木の個性を読み解いて適材適所に 配置し、手作業で加工していきます。当然、失敗の許されない木に関する高度な知識と経験、技術すべてが必要とされる仕事です。そしてたいへん手間と時間がかかります。
けれども、その分、大工をはじめ建てる側の職人たちの意気込みや思い入れも違います。大工は優れた材木に恥じない仕事をし、それに続く職人も大工の仕事に恥じない仕事で応えるのです。早くはできません。 ゆっくりですが丁寧に手間ひまかけて仕事します。